DAY1
一日目にして気づいたこと。
母のいない夜は暇ということ。
母の帰宅、その後の喧騒や怒りにおびえなくてよい。
機嫌をそこねないよう、顔色を伺い、恐がらなくてよい。
これを20年も続けてきたのか。
私が毎日を送るうちでそれがどれだけの比重を占めていたのか。気づけてよかった。
と 母ばかりを責め、転嫁すると同時に
自分自身のあらゆる弱さを思う。
自分が持ち合わせなかったもの、
手に入れようと思わなかったものを思う。(もう何年も前から気づいている。)
家を出るという決断
出るための財力
財力のための労働(への耐性)。
母のいない家、
母の帰宅しない夜は気持ちいい。
でも母のいるこの家を出ようとはしなかった。
それはもしかしたら、
母がいたとしても、それに耐えさえすれば、自責の気持ちとともに怯えて暮らしさえすれば
この家は、快適な我が家にほかならないからかもしれない
今日気づいてしまった。
でも、気づくには遅すぎたと思う。